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ご挨拶

 

 

第12回日本婦人科ロボット手術学会を2024年6月1-2日に、“predict a decade later 〜 10年後を見据えて〜”をテーマとして、滋賀県大津市で開催させていただきます。

 

2025年に大阪の夢洲で万国博覧会が開催されますが、日本で初めて携帯電話が登場したのは1970年に大阪で開催された万国博覧会で、電話線の要らないワイヤレス電話機がお披露目されたのが端緒とされます。

そのおよそ10年後の1979年には自動車電話が現れ、その後小型軽量化が進んだ携帯電話はさらに20年が経った1999年にはインターネットと接続しました。以降、カメラが搭載され、スマートフォンと名を変えて、iPhoneに引き続いてAndroid端末が登場したのが2009年。さらに約10年を経た2020年からは大容量の情報を気軽に扱える5Gに移行して、現在ではすっかり生活の中に溶け込み、もはや財布を持たずともスマートフォンを持たずに生きていくことは難しくさえなっています。

 

一家に一台の黒電話のさらに前の時代、クラス名簿の電話番号欄に呼び出しという記載があったことを記憶している私にとって、国民のおよそ9割がスマートフォンを持つという現世(うつしよ)はまさしく隔世の感があります。

 

1年1年の進歩はたいしたことはないように見えても、その蓄積は10年、20年のスパンで見れば、信じられないような展開を見せるのが科学の発展です。独占を支える特許が切れ、新規参入が容易となったロボット手術領域の進化はまさにこれから飛躍の時代を迎えることになるでしょう。

 

「ロボット手術の新時代」を謳った雪降る弘前から1年半の時を経て、2024年NHK大河ドラマ『光る君へ』の主人公、紫式部ゆかりの滋賀県で、ロボット手術の10年後を語り明かしたいと思います。皆様のご来滋をお待ちしています。

滋賀医科大学産科学婦人科学講座 村上 節

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